マンションも歳を取る?!マンションの寿命は?長寿マンションの秘訣とは?
マンション購入をする際に皆さん気になるのが、マンションはいつまで住めるのか?寿命はどれくらいなのか?ということです。
本記事ではマンションの寿命と、どんなマンションを選べば長く住むことができるかどうかを詳しく解説します。
マンションの寿命は?
まず、国土交通省がこれまでに公表してきた報告書によると、マンションの平均寿命は46年。これまでに建て替えられたマンションの平均築年数は『約37年』(国土交通省 国総研資料84号「参考 マンション建替えに関する資料・各論」2003年1月)と言われています。ただし、そうなると現存する多くのマンションは既に寿命を迎えて住むことができなくなってしまうことになりますが、実際に今マンション建て替えの問題が浮上しているのは1981年5月31日までの建築確認において適用されている旧耐震基準で建てられた築古物件のことです。
旧耐震基準は震度5強程度の揺れでも建物が倒壊せず、破損したとしても補修することで生活が可能な構造基準として設定されています。
それに対して現在の新耐震基準物件は、震度6強から7程度の揺れでも倒壊しないような構造基準として設定されています。参考までに1979年に飯塚裕氏の「建築の維持管理」においては鉄筋コンクリート造建物の物理的寿命を117年と推定しており、1951年に大蔵省主税局の「固定資産の耐用年数の算定方式」の中では、鉄筋コンクリート部材の効用持続年数として、一般建物(住宅も含まれる)の耐用年数は120年、外装仕上げにより延命し耐用年数は150年と言われております。
マンションの寿命を縮める最大の原因とは?
マンションの寿命を縮める最大の原因は、スバリ鉄筋の腐食です。
鉄筋の腐食はコンクリートの中性化が進むことで、コンクリート内の鉄筋が錆びたり強度の低下を引き落としてしまいます。
新築時のコンクリートは強いアルカリ性で、躯体内部の鉄筋を錆びや腐食から保護しておりますが、時間の経過とともに建物が雨風に晒されたり、空気中の二酸化炭素などの影響で表面から徐々にアルカリ成分が失われる中性化が進行していきます。中性化が鉄筋にまで達すると、錆びや腐食が進行して、体積が膨張し、周辺のコンクリートを破壊して強度が低下していきます。
つまり、コンクリートの中性化を防げばマンションの寿命を延ばすことができます。
構造部を継続的にメンテナンスして中性化の進行を緩やかにする必要があり、それこそが最も長寿マンションとして維持していく大事なことなのです。
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マンションの適切なメンテナンスとは?
コンクリートの中性化を防ぐために行うメンテナンスとして定期的に行う大規模修繕工事があります。
具体的には10から15年ごとに行う玄関や廊下(玄関扉とコンクリートの枠内をシーリング材などで補修する)や屋上や屋根(防水性や断熱材を高めるためにシーリング材を使って補修する)や外壁の塗装や補修(中性化を防ぐため、外壁に仕上げ材を塗りなおしたり、タイルのひび割れなどを修繕する)、20年後に行う機械式駐車場(誤作動などの不具合が出始めるため、部品の交換や修理)、30年後に行うエレベーター(交換)などが挙げられます。
基本的に大規模修繕は、毎月支払う修繕積立金の中から行っていきます。戸建て住戸などの場合、修繕はすべて実費で行うため何年かに一度大きなお金が必要になるのですが、マンションの場合は、積立金の中から行うので、修繕積立金が適正かどうかを購入時に確認することが大切です。
積立金額が少ないと必要な修繕ができなかったり、後から多くの積立金を払ったりすることもあります。
2011年に国土交通省が発表したガイドラインではマンションの階数・建築延べ床面積で15階未満の場合、5000㎡未満は月々の修繕積立金の目安は㎡あたり218円、5千から1万㎡で㎡あたり202円、1万㎡以上で㎡あたり178円、20階以上の場合、㎡あたり206円と発表されております。
是非、マンション購入時には修繕積立金もチェックしてみましょう。
では、共用部だけではなく室内はどうすればいいでしょうか?
共用部のメンテナンスが大切なのは大前提で室内のメンテナンスも同じくらい大切です。こまめにリフォームを行うことで長く住み続けることができます。専有部の寿命は、設備の修理交換、床材の張替えなどで延ばすことができます。
代表的なところでキッチンの換気扇の交換、水栓の交換、給湯器の交換、トイレの交換、ユニットバスの交換、クロスや床材の張替え、キッチンの交換などが挙げられます。ただ多くの方はこまめに行うよりも築25年以降にまとめて行う方が多いです。
きちんと専有部もメンテナンスしてあげることで次の30年、50年と長く快適に暮らしていただくことができます。
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まとめ
今回マンションの寿命についてお伝えいたしましたが、共用部、専有部ともに定期的なメンテナンスが大切です。また、投資用不動産として運用していく場合、自分の物件をしっかりと管理してくれる会社で物件を選ぶことが非常に重要です。
そのためには、販売だけでなく物件管理までを行っている会社を選ぶべきです。
販売だけでなく、販売した物件の管理まで行う会社の方が、物件、管理に責任を持つ必要が生じるため、自ずと物件・管理の品質が良くなるためです。
また、投資用不動産は、購入してからの運用が重要となるので、購入してからも長い付き合いが出来る会社=資本力、社歴のある会社 を選ぶ方が安全です。
人生100年時代と言われておりますが、適切な物件を選び、適切な管理・修繕を行っていくことでマンションの寿命も人間の平均寿命をも超え、なんと100年以上を実現することができます。
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