家賃設定は不動産投資成功のカギ!失敗しないための家賃設定方法とは
不動産投資は家賃収入といったインカムゲインがメインになってくる投資商品です。家賃は物件に住む入居人が払うものなので、住む人の需要と物件の供給のバランスによって家賃の相場は決まります。
不動産投資においてこの家賃設定はとても重要なポイントとなります。今回は不動産投資の家賃はどのように決めるのか、相場を知る方法などについて考えてみましょう。
家賃を決めるとき、基本は「周辺物件の家賃相場」を基準にする
立地条件や間取り、設備など様々な要因で家賃の設定は変わってきますが、間取りごとの需要で決まる相場を基に設定されるのが一般的です。
例えば全く同じ条件の物件であるのに家賃に差があれば賃貸の動きに差ができてしまうため、基本的には周辺物件の家賃相場を基に設定されます。
そして不動産投資をする際は、長期的に賃貸需要が見込めるのかを見定める必要があります。
日本の人口動向を見ると2008年に総人口1億2,808万人でピークを迎えてから、ここ10年以上人口は減り続けています。
さらに2050年には総人口が1億人を切るとの見解もあります。お住まい用の物件であれば人口動向関係なく皆さんご自身で気に入った場所を選ばれますが、投資物件に関しては入居人が着かず家賃が入らなければどんなに良い話も机上の空論になってしまいます。
それぞれのエリアの相場に合わせた家賃を設定する事がポイントになります。
家賃相場の決め方
家賃相場は様々な要因を基に変化します。エリアごとの特徴によって影響をもたらす要因の割合は変わります。
では主にどのような要因で家賃相場は決まるのでしょう?大きく関係する要因を4つ挙げます。
家賃相場に関係するポイント4つ
- ①最寄り駅からの距離・・・駅から近いほど利便性が高いので家賃の相場は高くなる傾向があります。
- ②築年数・・・老朽化や設備の不備、類似の新しい物件への賃貸動向の流出により需要減から相場に影響をもたらします。
- ③間取り・・・同じ間取りでも梁の出方、部屋の形により相場に影響があります。
- ④設備・・・居室、浴室、台所、お風呂、トイレなどの設備仕様によって相場に影響を与えます。最近だとオートロック、無料インターネット完備、IoT等最新の設備が取り入れられていると相場が高くなります
エリアによって間取りの需要と供給のバランスも変わってきますのでそのエリアにあった間取り、設備仕様の影響を考慮するとよいでしょう。
家賃と空室の関連性
家賃は入居時に期間を定めて賃貸借契約を結ぶので入居期間中に賃料が変動することはありません。
では家賃が変化する時はどんな時かというと、入居人が退去して次の入居人を募集する時に変化します。
入居人が賃貸物件を探すときに最も気にするのは家賃です。
職場までのアクセスや、住環境でエリアを絞ったうえで、最終的には毎月の収入の中で生活できる範囲で決めます。
同じ条件であるならば家賃が安い方が入居人に選ばれやすくなります。
例えば、全く同じ条件の物件があったとして片方の家賃が1,000円低いだけで入居人の負担は年間で12,000円変わってきます。
そうなると同条件であるならば少しでも安くすれば賃貸の着きは良くなります。
不動産投資で大切なのは空室になった際にいかに早く次の入居人が着いて、家賃収入を得る事ができるかになります。
入居人を早く着ける為には家賃の設定が重要になります。
空室になった際に家賃の影響を及ぼすのは、空室になった時期と築年数の二つが要因となります。
空室の時期
賃貸の動きは時期に大きく左右されます。
例えば、年間通して賃貸の動きが活発な3、4月には賃貸を探す人が増えます。
人気エリアであれば需要は高まりますので相場以上の賃料で着く可能性が高いです。逆に賃貸の動きが少ない時期の夏場や年末などは賃貸を探す人は少なくなります。
需要が少なくなるので賃貸を着ける為に家賃を相場より数千円下げ、空室期間を短くすることが出来ます。
下の表は「首都圏の居住用賃貸物件成約動向2019年版(アットホーム調べ)」賃貸の成約件数は時期によって異なることが分かります。
出典:「首都圏の居住用賃貸物件成約動向(2019年3月)」を元に作成
築年数
「築年数が経つと家賃は下がる。」この理由は何故だと思いますか?
単純に設備が古くなったから?これも一つの要因だと思います。しかし、根本の理由は違います。
今の不動産は度重なる建築基準法の改正から建物自体の構造は非常に強くなっています。管理がしっかりしていれば築年数が経っても設備仕様は大きく変わりません。
では何故賃料が下がるかというと、同じエリアに同じ設備の新しい物件が供給された時に下がります。
例えば、同じ条件で築年数が10年の物件と、新築の物件で家賃が同じだったら入居人はどちらを選ぶと思いますか?大多数は新築物件を選びます。そうなると築年数が経っている物件は入居が着きやすくする為に家賃を下げる可能性が出てきます。
極端な話、賃貸需要が変わらず一定だと仮定した場合、新しい建物が建たなければ、供給の戸数も変わらないので家賃も下げる必要はないでしょう。
なので「不動産は最寄り駅からの近い物件が良い」と言われますが、その理由は駅から近ければ近いほど土地が限られているので希少性が高いからです。最寄り駅までのアクセスが良ければ入居人からしても利便性が高く人気ですし、供給戸数が少なくなります。仮に時期のタイミングもよく、開発等で需要が高くなれば家賃が高くなる可能性も充分考えられます。
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家賃設定も賃貸付けも管理会社選びで変わる!
仮にあなたが不動産投資を始めてオーナーとなった時、このエリアの相場はいくらなのか?家賃をいくらに設定すれば入居人が着くのか?など様々な場面に出会うことになるでしょう。
その際、プロである不動産会社に管理を任せることになります。自分の物件の相場はいくらで、空室になった時どうすれば早く次の入居人が決まるかは、実績あるプロの意見は参考になるでしょう。
今や不動産会社はコンビニの数よりも多いと言われています。その中でも、自分が所有しているエリアでの実績と歴史ある会社を選ぶことが重要です。
自分の物件の管理をする会社は一つだけです。物件のエリアが良ければ、どの管理会社も管理はしたがります。しかし、いざ空室になった時に実績がない会社だと空室期間が長くなったり、低すぎる家賃設定をしてしまったりして損をしてしまいます。いざ空室になった時でも頼りになるのは各々のエリアで確かな実績のある管理会社です。
もちろん物件の所有者はオーナー様になりますので家賃の決定権はオーナー様にあります。その上でも確かな信頼を置けるパートナー選びは重要になります。
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最後に
不動産投資には空室は必ずあるものと考えるべきです。大事なのは空室になった後、次の入居人が着くかどうかです。
当たり前ですが人が集まるエリアで、駅からのアクセスが良い好立地な物件であればあるほど人気があります。
場所が良く家賃設定も間違えなければ空室の期間は短くできます。しかし、いくら良い物件であろうと適切な家賃設定が出来なければ空室になり、家賃収入が入ってこない、ただの宝の持ち腐れになってしまいます。
不動産投資はオーナー様1人で行うものではなく、不動産会社がパートナーとなって進めていきます。
信頼できるパートナーであるかどうかが非常に重要となるため、今回ご紹介した家賃設定においても根拠となる資料も含めた上でしっかりと提案をしてくれる不動産会社を選ぶことがあなたのオーナーズライフ成功の道になるでしょう。