ウィズコロナ時代で注目を集める実物資産投資。資産運用のために始めるべきは金?不動産投資?
全世界的に猛威を振るう新型コロナウイルス。
収束する様子がなかなか見えず、新型コロナウイルスとの共存・共生を求められることになりました。
そんな時代だからこそ、将来を考え資産運用を行うことで、資産を増やし、守っていく必要があり、今多くの方が投資を始めているようです。
新型コロナウィルスの影響で株価の暴落がニュースにも取り上げられる昨今、現金や株式などの金融資産よりも実物資産に注目が集まっているようです。
実物資産の中でも、特に注目を集める「金(貴金属)」「不動産投資」のそれぞれの魅力を解説しながら、資産運用のためにどちらを今始めるべきなのか考えていきます。
金融資産と実物資産の違いとは?
まずは、金融資産と実物資産の違いから見ていきましょう。
金融資産
具体的にいうと、現金、預金、株式、債券、投資信託、生命保険、商品券や小切手などを指します。
少し古い表現となりますが、タンス預金も金融資産の一つとなります。先進国の中でも預貯金率が高い日本では、預金を中心とした金融資産を保有している方が多くいます。
実物資産
実物資産(現物資産)は、端的に言うと文字通り実物(物がある、形がある)があり、それ自体に価値がある資産を指します。具体例として、建物、土地、貴金属などを指します。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、日経平均株価は2020年1月から、約2ヶ月の短期間で3割の株価暴落を記録しました。このような一部の金融資産と比べ、実物資産は元本が減るリスクは少なく、安全資産として投資・保有されることがあります。
実物資産投資にはどんな種類がある?
実物資産も、金融資産のように様々な種類があります。
貴金属(金、プラチナ、銀)
貴金属への投資でポピュラーなのは「金」です。
金の投資は損をしにくいイメージをお持ちの方も多いかと思いますが、株や為替、債券と同じく、価格が変動するリスク資産に当たります。実際、金は10年前と比べ約1.43倍価格が上がっています。逆に、「プラチナ」は10年前の約0.71倍となり、価格が下がってしまっています。(海外ドル建価格)
参考:https://gold.tanaka.co.jp/commodity/souba/y-gold.php
参考:https://gold.tanaka.co.jp/commodity/souba/y-platinum.php
金といえば、大富豪が金庫にインゴッド(延べ棒)を隠し持っているようなシーンを映画やドラマで目にしたことがあるかと思いますが、会社員や一般の方でも始めやすいよう、今は純金積立も主流になっております。毎月積立費用を支払っていく・別途費用が貯まればスポットで購入するなど、好きな買い方を選ぶことが出来ます。
純金積立は、年会費や購入手数料などはかかるものの、手軽に出来る投資の一つとして人気です。また、金だけでなく今はプラチナも注目を集めています。
元々金よりも希少性の高い貴金属で、金よりも価格が高かったのですが、現在は価格が下がっており、今後の相場反転を狙い今のうちに始めるのも手段の一つです。
不動産投資
たとえば投資用のマンションやアパートを購入し、運用することで継続的な家賃収入を得たり、売却することで売却益を得るのが不動産投資です。
一番分かり易い例としては、マンションの一部屋を、賃貸として人に貸し出し、安定した家賃収入を得るワンルームマンションの不動産投資です。
継続した家賃収入を目的とし未来の個人年金代わりとしたり、有事の際に投資用マンションを売却してまとまったお金に変えたりと、不動産投資の目的はさまざまです。不動産投資用ローンを組んではじめるのが一般的ですが、購入した物件の入居者が支払う家賃収入で不動産投資用ローンの返済をするため、初期費用をあまり掛けずにはじめることが出来ます。
このように不動産投資は初心者でもはじめやすいため、会社員などの一般の方からも人気があるようです。
不動産投資用ローンを組む際は「団体信用生命保険」への加入を条件としている場合がほとんどです。
団体信用生命保険は、不動産オーナー(不動産投資用ローン契約者)が死亡・高度障害状態となった場合(※)などに、当該保険が適用され不動産投資用ローン残債が全額弁済される保険制度です。
(※)金融機関・保険会社により、保障内容などは異なります。
そのため、ご家族には返済負担のないマンションを残せるうえに、入居者様が付いている限りは家賃収入を継続的に得ることができます。この仕組みを活かして、生命保険代わりに不動産投資を始める方もいらっしゃるようです。
【こちらの記事もチェック】
その他
その他の実物資産投資として、ワイン、壺、絵画、クラシックカー、時計も実物資産投資に当てはまります。資産価値が落ちづらく、価値の上がりそうなものを購入し価値が上がった際に売却して売却益を得ます。
道端で安く買った1枚の絵が、何年か後に10倍、100倍の価値に跳ね上がるような夢のような話もあり、アート投資という呼ばれ方をすることもあります。
趣味も兼ねて始める方が多い投資です。
実物資産投資の各商品のメリット、デメリットとは?どれを選ぶべき?
上記の表のように、実物資産投資にはそれぞれにメリット・デメリットがありますが、どれを選ぶべきか、資産運用の側面から考えていきましょう。
貴金属・不動産投資の前に、「その他(アート投資)」について見ていきますが、ハイリターンではありますが安全資産としての側面が弱いうえ、確かな目利きが必要になってきます。生活に大きな余裕がある方は良いですが、そうでない方には向かない投資といえるのではないでしょうか。趣味の延長線程度として行うのが良いでしょう。
では次に、「貴金属」の代表となる「金」と「不動産投資」の二つのどちらが資産運用として良いのかを考察していきます。
「金」は、世界共通の価値があるという部分が大きな魅力になるので無価値になることはありません。ただ、変動リスクがあることを注意しておくべき商品です。2020年8月に最高値を更新し、当面人気は続くと考えられていますが、この先価値が上がるのか下がるのかが不透明で、売却益しか望めないという商品特性を考えると、資産運用としては心許ない商品といえるかもしれません。
「不動産投資」は、価値が上がった際の売却益しか望めない他の実物資産と違い、価値が上がらなくても入居者様が付いていれば、継続的に家賃収入を得続けることが出来るという明確な強みがあります。
「金」は放っておいても、利益を生まず、増えることもありません。しかし「不動産投資」は、家賃収入で利益が増えていきます。売却益だけの「金」と、売却益だけでなく継続した収入を生み出すことの出来る「不動産投資」。継続した家賃収入を得たい方には「不動産投資」が最もマッチした実物投資になるのではないでしょうか。
不動産投資の場合、節税につながる場合もあり、なおかつ団体信用生命保険の加入で保険代わりとすることも可能です。不動産投資用ローンで融資を受けることが出来れば初期投資を抑えられるため、会社員をはじめ投資初心者の方に選ばれています。
まとめ
【この記事のポイント】
- 貴金属は変動リスクがある商品
- 金は過去最高値を更新し、価値が上昇しているが今後どうなるかが不透明
- 不動産投資は家賃収入だけでなく節税や生命保険代わりとして活用できる場合がある
- 不動産投資は知識が少なくても始めることが出来る
- さらに、入居者様さえ付いていれば継続的な家賃収入を期待できる
- そのうえ、家賃収入と売却益の両方を見込める
投資を始めるのであれば、「すべての卵を一つのカゴに盛るな」Don't put all your eggs in one basket.というアメリカのことわざでもあるように分散投資という考え方が重要です。初期投資と手間の少ない不動産投資からはじめ、その後に「金」や「株式などの金融資産」への投資も考えられます。
老後の安定的な収入のためにも、資産運用のポートフォリオの中心に不動産投資を置き、リスク分散しながら未来に備えることをお勧めします。
まずは一度、不動産投資会社のセミナーに参加して不動産投資を知ってみることからはじめてはいかがでしょうか。