ミドル・シニア層の不動産投資のススメ!40代や定年退職後でも大丈夫

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定年後の生活費として、夫婦二人で約7,000万円が必要だと言われています。

40代半ばを過ぎて職業人生のゴールが見え始めたとき、リタイア後の暮らしや資金計画についても意識する方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ローリスク・ミドルリターンの投資商品として、老後資金の形成に向いていると言われるのが不動産投資です。

「この年になって、不動産投資用ローンを組むのはちょっと……」とためらってしまう方も多いかもしれません。

しかし、年齢や経験を重ねたミドル・シニア層だからこその投資方法があるのです。ミドル・シニア層に向けた不動産投資戦略について詳しく見ていきましょう。

40代からの不動産投資、その実態は?

不動産投資はFX(外国為替証拠金取引)や株取引などとは異なり、多くの場合は中長期で資産を保有して、家賃収入というインカムゲインを得ることを目的としています。

仮に40代から不動産投資を始めるのであれば、「リタイアする年齢にさしかかる20年後くらいに利益を得られるようにする」といった、のんびりしたペースで始めるのが良いのではないでしょうか。

たとえば、2,000万円の新築ワンルームマンションを購入するとします。頭金は400万円で、残りの1,600万円を借り入れます。この場合の家賃収入を「1ヵ月約8万円」と仮定します。

借入期間は20年、金利 1.65%とした場合、10年後の元本は約870万円なので、これは退職金を使って繰り上げ返済してしまいます。

不動産投資用ローン返済と管理費、修繕積立金や諸税などを合わせると、現役世代の当初10年間は月1万円程度の持ち出し(負担)になってしまいます。

しかし、定年退職後に退職金で一括返済できれば、資金収支は大幅なプラスとなり、老後の「自分年金作り」ができるようになるのです。

ミドル・シニア層の方は、収入や勤務年数に応じて、ある程度の預貯金を蓄えている場合も少なくないでしょう。

そうした場合は、購入時の頭金を多くして月々の返済額を低く設定することも可能です。資金に余裕のある年代だからこそ、ライフスタイルに合わせて柔軟な資金戦略を立てることができるのです。

40代から不動産投資用ローンを組んだら家族に迷惑?

40代になると、健康に不安を感じる方も増えてきます。そうしたなか、新たな不動産投資用ローンを組んで家族に負担をかけるような、余計なリスクは取りたくないという方も多いかもしれません。

しかし実は、投資用の不動産には生命保険の代わりとも言える要素を持ち合わせているのです。

不動産投資の場合、個人の住宅ローンとは異なる不動産投資用ローンを利用します。金融機関から借り入れをして、マンションなど投資用不動産を購入すると、団体信用生命保険(団信)に加入することになります。

団体信用生命保険とは、不動産オーナー(不動産投資用ローン契約者)が死亡・高度障害状態となった場合(※)などに、当該保険が適用され、不動産投資用ローン残債が全額弁済される保険制度です。

(※)金融機関・保険会社により、保障内容などは異なります。

つまり家族の手元には不動産投資用ローンを完済し終わった物件が残り、引き続き家賃収入も入ってくることになります。

また、残された家族が不動産を売却するのも自由で、入居者が変わるなどのタイミングで家賃の金額を変更することもできます。こうして投資用の不動産物件は、迷惑どころか財産となり、家族の生活を支えてくれることになるでしょう。

不動産投資は相続税対策になる

近年では高齢者向けの不動産投資用ローンもあるため、高齢であっても条件を満たせれば利用できる可能性があります。

しかし、年齢的に不動産投資用ローンの借り入れが難しいという場合は、退職金で一括購入するという方法もあります。自己資金だけで物件を購入できれば、不動産投資用ローン返済の心配をすることなく、そのまま家賃収入を老後の生活資金として充てることができます。

また、資産を現金で保有するよりも不動産を購入しておいたほうが、相続税対策になります。現金(預貯金)や証券などの相続税評価は原則として時価ですが、マンションなど不動産は「評価課税」という方式となります。

そのため、評価額がおよそ6~7割程度になり、課税対象額を3~4割程度も引き下げることができるのです。

土地への課税は更地の状態がもっとも高くなりますが、賃貸住宅を建てた土地としておくことで、「小規模宅地等の特例」「貸家建付地における(貸付事業用宅地としての)小規模宅地の特例」を受けることができ、相続税を大幅に減税することにもつながります。

小規模宅地等の特例 被相続人が住んでいた土地や事業をしていた土地について、一定の要件を満たす場合、80%または50%まで評価額を減額できるというもの
貸家建付地 所有している土地に建てた家屋(貸家やマンションなど)を他人に貸し付けている場合の土地のこと

さらに、残された家族には収益を生む投資用不動産がそのまま手元に残ることになり、次世代にとって心理的にも経済的にも大きな余裕を生むことにもなるのです。

まとめ

【この記事のポイント】

  • 不動産投資はローリスク・ミドルリターンの投資商品として、老後資金の形成に向いている
  • 不動産投資は、家賃収入というインカムゲインを得ることが主な目的
  • 投資用不動産を購入すると、団体信用生命保険(団信)に加入することになる
  • 不動産投資は、相続税対策として有効

不動産投資はローリスク・ミドルリターンの投資と言えます。高齢からリスクの高い投資を始めることに抵抗がある方でも、不動産投資なら大きな負担にならずに資産を増やすことができます。

さらにこの資産は、相続税を大幅に減税して家族に引き継ぐことができるのです。

たとえご自身が亡くなってしまった後でも、現物資産として残すことができ引き継いだ家族に家賃収入をもたらすことができます。それが、高齢層の不動産投資における最大のメリットと言えるでしょう。

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