不動産投資の物件を買うと、費用や税金はどれくらいかかるの?
不動産を購入する際には、物件そのものの価格だけでは足りません。他にもさまざまな諸費用が発生し、一般的に物件価格の5%から8%ほどが別途かかります。
こうした諸費用を頭に入れておかないと、のちのち予算オーバーになる可能性もあるので、注意が必要。
そうならないためにも、今回は不動産投資の物件を購入する際にかかる費用や税金などをチェックしていきましょう。
不動産投資の物件取得にかかるさまざまな費用と税金
不動産取得にかかる諸費用は、主に以下のとおりです。
印紙税
売主と交わす売買契約書に貼る印紙代で、売買価格によって税額は異なります。
たとえば、売買価格が1,000万円超・5,000万円以下の場合は2万円の印紙税が必要となるものの、軽減処置によって1万円となります(※2019年2月追記:軽減措置は平成32年3月末まで延長)。
司法書士手数料・登録免許税
司法書士手数料は、不動産登記や抵当権の登記を依頼した司法書士に支払う報酬です。
登記の数や内容、依頼する司法書士によっても異なるものの、5万円から10万円程度が相場のようです。
登録免許税は、不動産の登記の際にかかる税金です。市町村が定める「固定資産評価額」に対して2%を納めます。
不動産取得税
不動産を取得した際にかかる税金です。物件の購入後、半年ほど経過すると都道府県から支払いの通知が送られてきます。
「固定資産評価額」の4%とまとまった金額になる(※2019年2月追記:特例により、2021年3月末まで3%に軽減)ので、手元に予算を残しておく必要があります。
そのほかの費用
上記の費用以外にも、固都税(固定資産税および都市計画税)、マンション修繕の積立基金、管理費や修繕積立基金の前納分が発生します。不動産の取得前にしっかりと確認しておきましょう。
不動産投資ローンの利用にかかるさまざまな費用
ここまで紹介したもののほかに、銀行から融資を受けて物件を購入する場合は、不動産投資ローンにかかる諸費用が発生します。
融資事務手数料
不動産投資ローンの融資を受ける金融機関に支払う手数料です。
ローン保証料
ローン保証料は、保証会社を保証人に立てて不動産投資ローンを利用する場合に支払う手数料です。
政府系金融機関を利用する場合と、一般の銀行から融資を受ける場合では手数料が異なることも。政府系のほうが手数料は優遇されるものの、融資のハードルは高い傾向があります。
さらに、火災保険料や地震保険に加入する場合は、それらの保険料がかかります。また、中古マンション物件の場合は、引き渡しの日以降の月額管理費を日割りで清算して支払うケースがほとんどです。
まとめ
【この記事のポイント】
- 不動産を購入する際、一般的に物件価格の5%から8%ほどの諸費用が別途かかる
- 印紙税額は、売買価格によって異なる
- 不動産投資ローンを利用する場合にかかる諸費用にも注意
不動産投資で実際に手元に入ってくる収入を判断するには、日々の運営コストに加え、こうした取得時の諸費用や税金を含めた、「実質利回り」を計算する必要があります。
「一見有利に見える物件でも、諸費用込みで計算したら高くなってしまった……」ということも。
不動産投資の物件購入の判断時には、実質利回りも計算することをおすすめします。