不動産投資の元本割れを防ぐために気を付けたいこと
不動産投資では、物件を所有しているときの家賃収入の利回りだけでなく、最終的に物件をいくらで売るかという出口戦略も重要です。物件の売却価格が購入価格を下回ってしまえば、「元本割れ」となってしまいます。
不動産投資で元本割れを起こさないためには、どうすればよいのでしょうか。気を付けたいポイントをお伝えします。
物件の適正価格を把握する
不動産投資で元本割れを起こさないために一番大切なことは、「物件を適正な価格で買うこと」です。
物件を相場より高く買ってしまったばかりに、結果として元本割れを起こしてしまうケースは少なくありません。
投資用物件の適正価格を知るには、目安を割り出せる計算式が便利です。賃貸に出した場合の年間の想定家賃収入と、どの程度の利回りを得たいかという期待利回りを使って、次のように計算します。
投資用物件の価格=年間の想定家賃収入÷期待利回り
年間の想定家賃収入が120万円(1か月あたり10万円)、期待利回りが5%で考えてみましょう。この場合、上の計算式に当てはめると、物件の適正な価格は2,400万円となります。
また、そもそも想定家賃が周辺の相場に見合っているか、利回りは極端にずれていないかといった点にも注意しなければなりません。
不動産投資の利回りは4~5%程度で考えるのが一般的です。このような判断基準を持っておくことが、元本割れ対策につながります。
値下がりしない物件を選ぶ
不動産投資で元本割れを起こさないためには、値下がりしない物件を選ぶことも大切です。どうしても年月の経過に伴う建物の価値の低下は避けられません。
しかし、利便性の高い場所や住環境のよい場所であれば、値下がりを最小限に抑えることができます。
新築物件であれば、土地選びに信頼のおける実績豊富なデベロッパーから購入することをおすすめします。
中古物件なら、リフォーム済みの物件を選ぶのもよいでしょう。購入後に部屋をリフォームして物件の価値を上げることも対策の一つです。
物件を自分の目で確かめることも大切
不動産投資で物件を選ぶときは、自分が住むわけではないため、実際に物件を見ないで買うという人も珍しくありません。
もちろん不動産投資のプロである企業が選んだ物件であれば信頼できますが、都合がつくのであれば可能なかぎり自分の目で確かめることをおすすめします。
いわゆるオーナーチェンジ物件で部屋の中を見ることができない場合は、外観や共用部分、周囲の環境だけでも見ておくとよいでしょう。
当然ですが、自分が住みたくないと思うようなところには他の人も住みたいとは思いません。不動産投資では、このようなごく普通の感覚も大事にしたいものです。
まとめ
建物の価値は年月の経過とともに減っていくため、物件の元本割れは仕方がない部分もあります。
しかし、ニーズの高い地域なら家賃が比較的高めに設定できるため、最終的に高価格で売却できる可能性も高まります。
元本割れを防ぎ不動産投資で大きなメリットを得るには、物件の相場や住む人の需要などをよく見極めたうえで最適な物件を購入したいですね。