実体験を元に解説!もしも不動産投資用マンションが事故物件になったら・・・
夏から秋にかけての楽しみの一つに怖い話や心霊体験など、お化けにまつわるものがあります。
事故物件に住み続けるお笑い芸人のお話が、2020年に映画化され、また事故物件のサイトも有名ですが、ここで少し、事故物件にまつわるお話をしたいと思います。
もしも、自分が購入した投資用マンションが事故物件になったら、どうなってしまうのでしょうか?
もしかしたら、あなたの物件・・・・・この続きを知りたい方は、画面をスクロールして読んでみてください。
目次[非表示]
事故の種類は3つ
- 心理的瑕疵
- 物理的瑕疵
- 法律的瑕疵
まずはそれぞれどういうものなのか解説します。
心理的瑕疵
恐らく事故物件と聞いて思い浮かべる最初のイメージに近いと思いますが、心理的瑕疵とは、「気持ち的に“好ましくない”」とされる物件を指します。例えば、自殺や殺人事件が発生した物件です。
2020年に公開された事故物件の映画は、まさしくこの心理的瑕疵にあたります。
ですが、一人暮らしの高齢者が老衰で亡くなられるような自然死や病死は、特定の場合を除き事故物件に該当しません。
また、心理的瑕疵は「死」に関することだけではなく、近隣に反社会的勢力の事務所や施設がある、ゴミ屋敷になっているという場合も、心理的瑕疵のある事故物件となります。
物理的瑕疵
物理的瑕疵は、雨漏りがしている、排水管が詰まっている、シロアリが発生しているなど、物理的に問題がある物件です。これらも事故物件と呼ばれます。
法律的瑕疵
法律的瑕疵は、違法状態にある物件のことを言います。
消防法に違反をしている、耐震基準を満たしていない、建ぺい率をオーバーしているなど法律で定められていることに違反をしている物件を法律的瑕疵のある物件です。
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家庭内で起こる事故の種類
家庭内で発生する事故についてまとめられたデータがあります。
参考:厚生労働省 第18表 家庭内における主な不慮の事故の種類別にみた年齢別死亡数・構成割合 を参考に作成
総数から判断すると、一番多い原因が「不慮の溺死及び溺水」です。
「不慮の溺死及び溺水」は浴槽内での事故となりますので、入浴中に事故が起きやすいことがよくわかります。
その次に多いものとして、「その他の不慮の窒息」です。
窒息という言葉から、自殺なのかと想定しがちですが、実は「誤えん」が原因で窒息されているというのがほとんどです。
次いで「転倒・転落」になります。
飛び降りたりするものが多いのかと思いきや、スリップ、つまずき及びよろめきによる同一平面上での転倒が多くなっています。
実はよく聞くような自殺案件や殺人事件が多いわけではなく、内容を見てみると高齢者の不慮の事故が多く発生しているのです。
事故物件ってその後どうしてるの?
事故が起きた後、その家は誰がどのように対応をしているのかというのも気になるポイントではないでしょうか。
そこで対応手順について、一例ではありますがまとめてみました。
入居者の安否確認
入居者の方が室内で亡くなった場合、家族・知人から「連絡が取れない」というような警察への相談、もしくは、近隣住民が異変を察知し物件の管理会社や警察に連絡が入り、安否確認に向かいます。
警察による死因確認
ご遺体を発見すると、警察に死因の確認のためご遺体を預けることになります。
清掃
ご遺体の身元が判明次第、室内の清掃を開始します。
ご遺族との話し合い
遺族と、物件のオーナーと管理会社の三者で費用・損害賠償について話し合います。
通常引っ越しなどの際に発生する原状回復とは異なり、特殊清掃となるため部屋の回復にかかる費用の負担のことや損害賠償などについても話し合われます。
その部屋を管理するオーナー1人で何もかも対応するのではなく、関係各所と連携を取りながら対応を進めていきます。日頃からしっかりとした管理会社と組んでマンション経営ができていれば、このような事態でも素早く対応をしてもらえるはずなので、大きな不安なく解決できるでしょう。
自分がマンション経営している物件で事故が起きたら・・・
“もしも、自分がマンション経営している物件で事故が起きたら・・・”
まずは焦ってしまうと思います。
ですが、オーナー様がすぐに対応できることはさほどありませんので、落ち着いて行動しましょう。
基本的には、管理会社が諸々対応をしてくれるので、冷静に待つ
自分が所有する物件で、事故が起きたと聞くと不安にもなるし、焦りもあると思います。
ですが、まずは冷静になりましょう。基本は管理会社が対応をしてくれるので、落ち着いて連絡を待ちます。
費用に関することは、ご遺族と相談することが可能
前述したように、原状回復をするためには通常とは異なる費用が発生します。
事故が起きた状況や原因などにもよりますが、今後のことも見据えて費用面では話し合いをすることができますので、全てオーナー負担で原状回復をするというわけではありません。
賃貸募集をかける際に、「事故物件」であることを告知しなくてはいけない
自分がマンション経営している物件で事故が起きたとき、最も気になる部分としては、この物件は「事故物件である」ことを告知しないといけないということです。
告知することによって生じることが、家賃減額です。事故物件であることを告知するため、入居者に借りてもらえるようにするには「相場よりも低い家賃設定」にすることがほとんどです。
マンション経営をする上で、事故物件になってしまう可能性というのはリスクになります。ですが、これについては誰も予想することができません。
意外にも入居率に影響しない。事故物件には長期に渡って住んでくれる入居者が多い
事故物件であることを告知しなくてはいけないうえに、家賃も減額しなくてはいけないとなると、踏んだり蹴ったりの状態のように思えます。
ですが、家賃が周辺物件に比べて安くなる分、「心霊」や「お化け」などを何も気にしない人にとっては、好条件になります。
事故物件に住む Aさん・27歳男性
新卒でそこまで収入の高い仕事ではないため、とにかく家賃が安い物件を探していました。
東京都心部で家を探したときに、どの家も家賃が高くて、ボロボロの家だったら数万円、少しいい家になると10万円をでてしまうので、厳しいなと思っていました。
郊外に住むしかないかなと思っていたのですが、たまたま都心部で周辺の物件よりも3/2程度の家賃で、人気の築浅デザイナーズ物件とのことで、不動産会社に話を聞いたところ、事故物件であることを知りました。
一度物件の下見をさせてほしいとお願いし見に行きましたが、やはり物件はとてもよく、特に心霊体験などを信じるタイプではないので、これで家賃が安いのであればと思い即決しました。
今の家に住んで5年ほどになりますが、何も気にしてないからかもしれませんが、何の問題もなく、いいマンションに安い家賃で住めているというお得感を感じています。
事故物件に住む Bさん・31歳女性
都内で1人暮らしをしていたときに、事故物件に住んでいたことがあります。都内は家賃が高いということは、引っ越す前にいろいろ調べて知っていたので、どうやったら安い物件を見つけられるかネットで検索していたら、事故物件であればうまくいけば、周辺相場から半額以下で借りられることを知り、少し勇気はいりましたがあえて事故物件で探してみました。
すると、意外にきれいで新しいマンションが多くあり、これならボロボロでセキュリティがないようなマンションよりも安心だなと思い住むことを決めました。
事故物件って、マニアな方だけではなく、家賃の安さから一般的にも人気があるようで、もう埋まってしまったという物件も多々あり驚きました。やはり家賃の安さにはかなりの魅力がありました。
友人が事故物件に住んでいる Cさん・29歳男性
僕ではなく友人の話ですが、あえて事故物件を探して住んでいる友人がいました。
もともとオカルトマニアなところがあり、怖い話や、お化け屋敷などが大好きで、大学時代にはサークルで研究をしたりするほどでした。
友人曰く、「すぐに住める物件が見つかると思ったけど、意外に埋まっていて見つからない!」と言っていて、そんなに人気があるのかと不思議に思ったほどです。マニアな気持ちで事故物件に住もうとしている人は珍しいかもしれませんが、家賃を聞くと僕でもちょっとうらやましくなるような金額ばかりでした。
事故物件のオーナー Dさん・35歳男性
東京都心部で、3件ほど投資用マンションを所有していますが、そのうち1件が事故物件となりました。
当初、管理会社から連絡をもらった際、すごく動揺したことを今でも覚えています。
事故そのものは、ほとんど警察と管理会社がどうにかしてくれるので、お金に関する話し合い以外はほとんど何もせず、原状回復されました。
原状回復をするために、多少の持ち出しと念のためご供養をさせてもらったので、そのあたりで若干費用は掛かりました。
借り手はつかないだろうな・・・と思い、売却してしまおうと検討していたのですが、こんな事態に遭遇することも珍しいことではあったので、事故物件であることをちゃんと告知したうえで、賃貸募集を出してみることにしました。
家賃は相場よりも3/4程度に設定をしてみたのですが、物件が築浅であったことと、都心部に近いことから本来この家賃では、なかなか住むことができないということで、問い合わせが多く、すぐに入居者が決まりました。今でも入居者が途絶えないので、投資としてはうまく成り立っています。
事故物件というはっきりした原因で家賃を減額することで、家賃の安さに魅力を感じて住む入居者は少なくないようです。また、事故直後は家賃減額して入居付けすることが多いですが、2~3年後には物件の価値が下がっていなければ家賃を戻して募集することも可能です。
家賃は相場から高くなると、入居者がつけば大きな家賃収入になるかもしれませんが、まず入居者をつけることが難しくなります。
そう考えると、家賃を安くして、長期間で住んでくれる入居者が見つかる事故物件はそう悪い条件ではないのかもしれません。
不慮の事故が極力起きづらい物件、もし何かあっても入居者が付きやすい物件に投資しましょう
不慮の事故を未然に防ぐことは非常に難しいことです。
ですが、住宅環境においても日々最新の設備が登場し、快適に過ごすことだけではなく、安全に暮らせるような設計になっている物件が多く存在します。
新しい物件であればあるほど設備が充実しているので、新築物件を投資用マンションとして購入すると事故を未然に防ぐ一手になります。
また、もしも購入した投資用マンションで事故が起きてしまったとしても、都心部や駅からアクセスの良い物件であれば、日頃から入居者が付きやすいのはもちろんのこと、たとえ事故物件であったとしても、物件の価格や目先のことにとらわれず、この先どんなことがあったとしても安定した家賃収入が得られるかを考え購入することが不動産投資を成功させるカギといえるでしょう。
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投資用マンションを購入する際に、ぜひ視野に入れてほしいことが、「管理体制」についてです。
不動産投資は、投資用マンションを購入してからやっとスタートします。その後の賃貸管理・建物管理が非常に重要になります。
所有する物件で事故が起きた場合や何かトラブルが発生したとき、物件を購入した会社と、賃貸管理・管理会社が同じグループでつながっている会社であれば、トラブルの解決まで非常にスムーズです。
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