賃料が発生する貸し借りの場合の、貸主を賃貸人、借主を賃借人といいます。
不動産投資において、賃貸人と賃借人のそれぞれがどのような義務を負うかを説明いたします。

賃貸人の義務

64-2_

賃料が発生する貸し借りの場合の、貸主を賃貸人、借主を賃借人といいます。
つまり、不動産投資においては、大家が賃貸人、入居者が賃借人になります。
この賃貸人・賃借人間においては契約を結ぶわけですが、賃貸人と賃借人のそれぞれがどのような義務を負うか、というところから契約の内容が決まってくるわけです。
そこで、賃貸人及び賃借人のそれぞれが、どのような義務を負うかを説明します。

賃貸人の義務についてですが、まず使用収益させる義務があります。簡単に言えば部屋を使わせる義務で、部屋を使うに付随して必要な共用部分なども使用できるようにしなければなりません。これは、通常の不動産の賃貸においては基本的な義務になるでしょう。

次に修繕の義務です。例えば、ガスの調子が悪い、備え付けのIHコンロが壊れた、といった不具合に対して修理をするなどの対応をしなければなりません。これは、部屋を使用させる上で、通常の状態に戻すということが賃料をもらう以上、当然についてくる義務です。ただし、この義務は権利でもあります。
例えば、雨漏りが起こっているとして、そのままでは物件がだめになってしまう状況では修繕権を使用して、賃借人の許可なく修繕を行うことができます。

最後に、費用償還義務です。先ほどの雨漏りの例で説明すると、賃貸人の修繕が間に合わないような場合に賃借人が修繕を依頼し、修繕をしたような場合、「雨漏りを直したら○○円かかったので、払って欲しい」という請求をされれば、全額払わなければなりません。

賃借人の義務

64-3_

では、賃借人の義務について説明していきますが、賃借人の義務はそんなに難しいことではありません。
まずは、賃貸借契約を結んでいるわけですから、賃料を支払う義務があります。

次に原状回復義務です。
これは賃借人が退去時に借りる前の状態に戻して賃貸人に部屋を明け渡すことです。 基本的に賃借人が壁紙の張替えなどを行うわけではありませんので、相当額を賃貸人に払うことでこの義務は果たされます。

最後に契約内容を守る義務です。
例えば、一人暮らしで契約しているのに二人で住んだり、ペット禁止なのにペットを飼ったりなどをしないという、契約したときの契約を守るという義務です。

まとめ

以上のように、賃貸人と賃借人はそれぞれ義務を負い、権利を有しています。
そして、そのお互いの権利関係をどちらかが破るとトラブルに発展するのです。
不動産投資においては、相手は人間であるため個人の力だけではトラブルをゼロにすることは不可能です。

しかし、事前の取り決めやルール作り、そして実績のあるしっかりとした管理会社を頼ることでトラブルを回避することができます。
不動産投資は購入後が本番であり、放ったらかしでお金を得る類のものではありませんので、できるだけトラブルが起こらないように努めて行きましょう。

  • Facebookでシェアする
  • Tweetする
  • はてなブックマークで共有する
  • LINEで友達に送る
※記事内の画像及びイラストはイメージです。