“中古マンション”は危険!? 将来損をしない投資物件の選び方
不動産投資にはさまざまな種類がありますが、不動産投資の初心者には中古マンションよりも新築マンションが向いていると言われています。
短期的に売買を繰り返して利益を得るような投資スタイルではなく、ほとんどの方は中長期的に物件を保有して家賃収入を得ることを目的としているのではないでしょうか。
その場合、たとえば10年~30年後の物件状態を想定した戦略が必要です。
今回は、将来損をしない投資物件の選び方について詳しく見ていきましょう。
目次[非表示]
新築マンションが初心者におすすめと言われる理由
初心者に新築マンションが向いているのは、主に融資面でのメリットが大きいという理由があるからです。新築マンションは中古マンションと比べると取得額が高くなりやすいので、購入の際に金額を見て二の足を踏んでしまうかもしれません。
しかし実際のところは、物件を現金一括で購入するという方はほとんどいません。ほとんどの方が、金融機関から融資を受け購入します。
居住用物件の住宅ローンの場合、銀行はローンの契約者になる方の属性を重視します。たとえば、住宅ローン契約者の職業や勤務年数、年収、勤め先、家族構成などです。
要するに、「この人は貸したお金をきちんと返してくれそうか?」ということをチェックしています。
一方、不動産投資用ローンの場合、重要視されるのは属性だけではありません。
不動産投資用ローンは「収益性」を重視する
不動産投資用ローンの場合、ローン契約者の属性とともに「きちんと収益が上げられる物件なのか?」ということを審査します。
あくまでも投資目的での不動産購入となるので、物件の収益性や資産価値、事業計画、返済計画などが審査されます。
この審査項目の中でも、特に重要視される収益性について解説していきましょう。
仮に立地や最寄り駅までの徒歩分数の条件が同じ2つの物件があったとします。
そうすると中古マンションよりも、先進的な住宅設備を備えた新築マンションの方で住みたいと考える人がほとんどではないでしょうか。
立地条件が同じだった場合、中古マンションよりも新築マンションの方が収益性が高いと評価されることがほとんどではないでしょうか。
有利な条件で不動産投資用ローンが組めるということは、物件の購入時に用意すべき手元資金が少なくて済むということです。手元の資金に余裕がない方や不動産投資の初心者にとって、新築マンションの方がおすすめとされる理由はここにあります。
投資で成功したければ空室リスクを抑える
不動産投資でもっとも怖いリスクの一つは空室リスクです。
投資を考える際の指標として、「利回り」というものがあります。不動産経営にはさまざまなコストがかかるので、収益からコストを引いた「実質利回り」という考え方があり、以下のように計算します。
実質利回り(%)=(年間家賃収入-年間の運用経費)÷(物件価格+購入諸経費)×100
この実質利回りで差し引くコストには、「管理費・修繕積立金」や「固定資産税・都市計画税」といった諸税の他に、「空室時の家賃相当額」も含まれます。空室が発生すると、想定していた通りの利回りが得られなくなってしまいます。
空室リスクを抑える例として、「人気が高い設備付きの駅近物件」を選ぶという方法があげられます。
人気の設備としては、宅配ボックスや防犯カメラ、オートロック、モニター付インターフォンなどのセキュリティ対策ができるもの、温水洗浄便座付トイレ、浴室乾燥機、インターネットの無料などがあります。新築マンションであれば、こうした設備を備えていることも多く、入居者がつきやすいでしょう。
物件を購入するときは「投資家目線」だけでなく、実際この物件に住んでみたいかという入居者目線も大切なのです。
中古マンションがマイナス物件になってしまう理由
購入額や利回りの高さに惹かれて中古マンションを購入したとします。
しかし不動産投資用ローンを完済した頃には、より一層の老朽化が進んでいる可能性が高いでしょう。傷みの激しい物件に入居者は付きづらく、空室が長引くと想定していた通りの家賃収入が得られなくなってしまい、結果的に不動産投資用ローンの支払いにも影響を与えかねません。
さらに入居者がいなくても修繕積立金や管理費は発生するので、コストばかりかさんで利益を得られないマイナス物件になってしまいます。中古マンションほど修繕コストはかさみやすく、さらに耐震対策も不十分な可能性があるので、地震などの災害リスクも高くなるのではないでしょうか。
まとめ
「ちょっと古さが気になるけど、これくらいなら大丈夫!」と思う中古マンションに出会った時は、その物件の将来を思い浮かべてみましょう。「やっと不動産投資用ローンを返済し終わったのに、今度は修繕費がかさんでしまう…」という事態が起こりかねません。
投資物件は目先の購入金額や利回りだけで判断するのではなく、長く保有することを前提に物件を選んだ方が結果的にリスクを減らすことができます。物件選びでは常に「将来」を意識しましょう。