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東京都内の旧耐震基準「852棟」の問題点と都内不動産投資先の選定ポイント

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今年3月、東京都が1981年5月以前に建てられた旧耐震基準の建築物について耐震診断結果を公表したことを覚えているでしょうか? 調査対象は852棟で、そのうち震度6強~7程度の地震で倒壊する危険性が「高い」建物は156棟、危険性が「ある」建物が95棟、全体の29%が倒壊の可能性が指摘されました。このなかに新宿の「紀伊国屋ビルディング」や東京上野にある「科学技術館」、渋谷駅前にある「渋谷109」などが含まれていたこともあり、大いに話題となりました。

しかし、この調査で問題が指摘されたのは商業ビルや公共施設だけではありません。耐震性が低く、耐震補強対策が進んでいない中古マンションなども多く含まれていました。そこで今回は、都内で不動産投資先を選定する際に気を付けておきたいポイント、耐震基準などについてお話しします。

マグニチュード7クラスの首都直下型地震はいつ起きても不思議ではない

なぜ、ここまで都内にある建物の耐震性がクローズアップされているのでしょう。それは、首都直下型地震の危険性が指摘されているからです。ご存じの通り、日本は世界的に見ても有数の地震大国で、震度1以上の有感(体で感じられる)地震だけでも2016年の1年間で6,587回発生しました。しかも、震度6以上の地震も10回と、高頻度を記録しています。

そして今、南海トラフ地震と並んでもっとも発生の危険度が高まっていると言われているのが首都直下型地震です。専門家は、マグニチュード7クラスの巨大地震がいつ起きても不思議ではないと警告していますが、仮にこの首都直下型地震で震度6強から7程度の揺れが発生すれば、冒頭で述べたような旧耐震基準の建物の多くは倒壊を免れないでしょう。

価格が安いからと、築年数の経過した古いマンションに手を出すのは危険

耐震基準は文字通り「建物が地震に対して耐えうる能力を規定した基準」ですが、今日問題になっているのは、1981年6月以前に建てられた旧耐震基準のビルやマンション、住宅などです。多くは震度5程度の揺れに耐えるだけの強度しかないため、阪神淡路大震災や東日本大震災レベルの巨大地震が発生すればひとたまりもありません。一方、1981年7月以降に定められた新耐震基準では震度6~7程度の地震でも倒壊しないだけの設計強度が規定されているので、これに該当する建物や現在新築中の建物は安全ということになります。

ただし、気を付けておきたいのは1981年6月以降に完成した建物ならすべてが安全とは限らないという点。一般に建築確認から着工まで1~2年ほどかかるので、竣工が1981年6月以降でも、建築確認が1981年の6月以前であれば旧耐震基準の建物となるからです。したがって、1982~83年前後に完成したマンションは、旧耐震基準で建てられた可能性があると仮定して入念な調査をしたほうがよいでしょう。

とにかく初期投資を抑えて高利回りを確保したいと考える不動産投資のビギナーの多くが、中古マンション購入を検討される傾向にあります。ここでとくに気を付けていただきたいのが、耐震基準です。新基準で建てられた比較的新しい物件なら問題ありませんが、今回の調査対象となったような古いマンションだとしたら購入を考え直したほうがやはり得策です。予算や事情が許すなら、こうした不安を抱えなくて済む新築物件を選ぶのがベストでしょう。

新築でも構造や形状によって耐震性能が異なる

では、新築ならどんなマンションでも同じかと言えばそうではありません。なぜなら構造や形状によっても耐震性能が大きく異なるからです。たとえば一般的なマンションはRC造=鉄筋コンクリート造ですが、柱と梁を「鉄骨」で構成したS造=鉄造はRC造より軽量でしかも高い強度が得られる工法。また、建物形状については、コの字やTの字のような複雑なものより、断面が箱型をしたシンプルなもののほうが耐震性に優れています。

さらに、ビルやマンションのなかには地震の揺れを受け流す「免震」構造を採用したものや揺れを吸収する制震構造を採用したものがあり、単なる耐震構造の建物よりも強い揺れに耐えられるようになっています。こうした免震構造、制震構造のマンションは資産価値も高く、地震に対する安全性にも優れています。

まとめ

以上、見てきたように同じマンションでも建てられた年代や形式によって、耐震性や安全性に大きな違いがあることがおわかりいただけたでしょう。いずれにせよ、不動産投資という見地からすれば、旧耐震基準で建てられた古いマンションの購入は避けるべきです。

また、たとえ新耐震基準で建てられたマンションであっても、なかには老朽化によって初期の耐震性能を満たしていない可能性もあるので注意が必要です。やはり、どうせ投資するなら築年数の経過した中古マンションではなく、建物も設備も新しい、新築物件を選んでおくのが無難と言えるのではないでしょうか。

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