不動産投資の成功のために 。再開発エリアをチェックして、不動産投資への影響を把握する。
東京都内や近郊エリアでは鉄道の新駅・新線の計画の他、多くの再開発が進んでいます。
社会インフラの整備を伴う大きなプロジェクトは、当然の事ながら不動産投資にとっても、大きな影響を与えます。
2021 年東京で行われた国際的スポーツ祭典が終わった後、東京における不動産の価値が下落するのではないかという噂がありましたが、実際にはそのような気配は感じられていません。
その背景には低金利政策の維持と共に、今後も続く首都圏再開発などの期待も不動産の価値を押し上げる要因だと考えます。
「高輪ゲートウェイ」駅、「虎ノ門ヒルズ」駅が 2020 年に開業し話題になりましたが、その後、周辺エリアではどのような再開発が企画・実行されたのでしょうか。
今回は東京都をメインとして、「新線・新駅・再開発の進行」をテーマに不動産投資との関係を検証してみたいと思います。
※再開発に関する各種事業の予定については、今後変更になる可能性があります。
目次[非表示]
- ① 「高輪ゲートウェイ」駅、「虎ノ門ヒルズ」駅開業の後
- ①-1 2024 年度末開業予定の「高輪ゲートウェイシティ(仮称)」成長期待高まる
- ①-2 新たな高層ビルが次々と出現中の「虎ノ門ヒルズ」駅周辺
- ② 鉄道の新線・延伸計画が多数
- ②-1 2031 年度開業予定「羽田空港アクセス線(仮称)」で主要駅のポテンシャルも向上
- ②-2 有楽町線(豊洲~住吉)の延伸計画、南北線(品川~白金高輪)の延伸計画でアクセス向上
- ②-3 新横浜線では相鉄線から都心へのアクセスが向上
- ③ 「八重洲」駅・「新宿」駅・「渋谷」駅周辺エリアの再開発
- ③-1 歴史のある「八重洲」エリアもさらに発展
- ③-2 歌舞伎町一丁目地区開発計画(新宿TOKYU MILANO再開発計画)による東急歌舞伎町タワーの開業
- ③-3 100年に一度の再開発で進化を続ける「渋谷スクランブルスクエア」
- 新線・新駅・再開発が不動産投資に与える影響
- まとめ
① 「高輪ゲートウェイ」駅、「虎ノ門ヒルズ」駅開業の後
2020 年の東京の新駅と言えば、3 月開業の「高輪ゲートウェイ」駅と 6 月開業の「虎ノ門ヒルズ」駅です。
どちらも、新駅の開業だけではなく、その周辺エリアの大規模な再開発が進行中です。「高輪ゲートウェイ」駅前の広大なエリアでは、品川開発プロジェクト(第Ⅰ期)として「高輪ゲートウェイシティ(仮称)」のまちづくりが進行しており、2024 年度末(2025 年 3 月)に開業を予定しています。※予定は諸条件により今後変更になる可能性があります。
また、「虎ノ門ヒルズ」駅周辺エリアにおいても、新たなビジネス拠点となる大規模複合施設プロジェクトが進行しています。
ここで重要なのは、複合施設の誕生により雇用が拡大し、再開発エリアに接続する沿線上の住宅需要も増加する可能性があるということです。
再開発情報を基に、今後どのエリアに注目して物件を選ぶべきか検討することで、マンション経営の成功率を高められると考えます。
①-1 2024 年度末開業予定の「高輪ゲートウェイシティ(仮称)」成長期待高まる
※画像:「東日本旅客鉄道株式会社 提供」
「高輪ゲートウェイシティ(仮称)」では駅前に 5 棟もの建物が 2024 年度末から 2025 年度中にかけて開業を予定しており、将来的には品川駅の近くまで開発が計画されています。
たとえば、複合棟Ⅰは地上 29 階と 30 階のツインタワーで、駅直結の立地を活かし、国際的な大企業本社機能の入居を想定したハイグレードオフィスをはじめ、国際会議誘致を想定した大規模コンベンション・カンファレンス機能やラグジュアリーホテル、ルーフトップレストランなど多彩な設備・商業施設等が入る予定です。開業予定は2024年度末です。※予定は諸条件により今後変更になる可能性があります。
さらに、「泉岳寺」駅にほど近くで、オフィスや商業施設、クリニックなどが入る地上 31 階の複合棟Ⅱは、公園と一体となり展示施設・ホールを備えた地上 6 階の文化創造棟、さらに地上 44 階の高層高級賃貸住宅、テラス型住宅を含む住宅棟が建設中です。 複合棟Ⅱ、文化創造棟、住宅棟Ⅱともに2025 年度中開業予定 です。※予定は諸条件により今後変更になる可能性があります。
この再開発により、高輪には「駅」ができただけではなく、それに付随する「駅前エリア」も誕生します。そこには大規模なオフィス街も出現し、街の様子が大きく変貌することになるでしょう。
山手線駅前の大規模再開発による大規模オフィス街の出現で、「東京の新たなビジネス拠点」となる可能性もあるのではないでしょうか。
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【高輪ゲートウェイシティ】
■複合棟Ⅰ(North・South)
North 地上 29 階・地下 3 階・高さ約 161.43m
South 地上 30 階・地下 3 階・高さ約 158.68m
用途:オフィス、ホテル、商業、コンベンション・カンファレンス、子育支援施設、ビジネス支援施設、駐車場等
■複合棟Ⅱ
地上 31 階・地下 5 階・高さ約 166.86m
用途:オフィス、商業、フィットネス、クリニック、子育支援施設、エネルギーセンター(地域冷暖房)、駐車場等
■文化創造棟
地上 6 階・地下 3 階・高さ約 44.98m
用途:展示場、ホール、飲食施設、駐車場等
■住宅棟
地上 44 階・地下 2 階・高さ約 172.12m
用途:住宅、インターナショナルスクール、商業、駐車場等
※予定は諸条件により今後変更になる可能性があります。
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出典:高輪ゲートウェイシティホームページ・JR東日本ニュースリリース
①-2 新たな高層ビルが次々と出現中の「虎ノ門ヒルズ」駅周辺
※画像:「森ビル株式会社 提供」
「虎ノ門ヒルズ」駅周辺では、さまざまなビルが誕生しております。
近年では、2014 年竣工の虎ノ門ヒルズ 森タワー、2020 年竣工の虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー、2022 年竣工の虎ノ門ヒルズ レジデンシャルタワーがあります。
そして 2023 年秋には、東京メトロ日比谷線「虎ノ門ヒルズ」駅と一体開発する「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」(虎ノ門一・二丁目地区第一種市街地再開発事業)が2023年7月に竣工予定です。※予定は諸条件により今後変更になる可能性があります。
この再開発は、A-1 街区地上 49 階、A-2 街区地上 4 階、A-3 街区地上 12 階の 3 街区から成り、事務所、店舗、ホテル、ビジネス発信拠点などさまざまな都市機能の整備を目指した複合施設が誕生します。これにより、新たなビジネス街が形成される予定です。
基準階面積約1,000坪のオフィス、広場と一体となった商業施設、国際水準のホテルなどが整備される予定です。また、最上部にはさまざまなビジネスイベントに対応するフォーラム、ギャラリー、レストラン等を有する多機能複合施設「TOKYONODE」を配置し、新たなビジネスやイノベーションの発信拠点になることを目指しているようです。
新橋から虎ノ門、六本木周辺エリアは古くからビジネス街があり、こうした新たな高層オフィス街が形成される事で、街がさらに進化していると言えます。
東京メトロ日比谷線を始め「虎ノ門ヒルズ」駅周辺は多くの地下鉄の駅などがあり、この再開発事業による雇用や住宅需要の影響は広範囲にわたると考えられます。
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【虎ノ門一・二丁目地区第一種市街地再開発事業】
■A-1 街区
地上 49 階・地下 4 階・高さ約 266m
用途:事務所、店舗、ホテル、ビジネス発信拠点、駐車場 等
■A2 街区
地上 4 階・地下 3 階・高さ約 30m
用途:店舗、駐車場 等
■A3 街区
地上 12 階・地下 1 階・高さ約 59m
用途:事務所、住宅、店舗、駐車場 等
※予定は諸条件により今後変更になる可能性があります。
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※出典:森ビル株式会社 公式ホームページ
② 鉄道の新線・延伸計画が多数
鉄道が都心部などに延伸されれば、その沿線の都心へのアクセスが向上し、住宅需要が増加した例もあります。
過去の例では 2015 年の JR 東日本「上野東京ライン」の開業が挙げられます。沿線の「尾久」駅は、開業前だと「上野」駅止まりでしたが、上野東京ラインにより東京や品川へ直通となり、その結果、地価が上昇しました。
【「尾久」駅付近 地価の推移(荒川区西尾久 7-38-5/住宅地)】
(※)出典:国土交通省「地価公示」
現在、新線計画には「羽田空港アクセス線(仮称)・新横浜新線」などがあり、延伸計画には「有楽町線(豊洲~住吉)・南北線」があります。
これらのさまざまな新線・延伸計画が実現することにより、住宅需要が広範囲で増加することが予想されます。
住宅需要が増加することで、不動産投資家にとって期待の高い物件が出てくるのではないでしょうか。
②-1 2031 年度開業予定「羽田空港アクセス線(仮称)」で主要駅のポテンシャルも向上
※画像:「東日本旅客鉄道株式会社 提供」
羽田空港アクセス線(仮称)は、JR 東日本の多方面の路線から羽田空港を結ぶ新線です。
羽田空港アクセス線が開業することにより、羽田空港と「東京」駅、「新宿」駅、「新木場」駅などが乗り換えなしの直通となります。
政府が閣議決定した 2023 年度予算案では、首都圏空港の機能強化に関する予算が目立ち、羽田空港ではJR 東日本の空港アクセス線が本格着工するため、2022 年度比 62 億円増の 543 億円を計上したと報道されています。
新線が誕生することで、「新宿」駅エリアでは、今まで以上に訪日外国人が増加し、「東京」駅エリアでは国際金融都市としての価値がさらに上昇するのではないでしょうか。
また主要駅から羽田空港へのアクセスが向上するだけでなく、羽田空港周辺で進んでいる再開発エリアの交通利便性も向上します。 2031 年度開業予定 です。※予定は諸条件により今後変更になる可能性があります。
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【羽田空港アクセス線(仮称)】
予定する路線:東京貨物ターミナル~羽田空港新駅(仮称)間 約 5.0km
※予定は諸条件により今後変更になる可能性があります。
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※出典:JR東日本ニュースリリース
さらに、羽田空港の代表的な再開発として、2023年1月に全面開業した「羽田エアポートガーデン」があります。
敷地面積43,000㎡、地上12階、ホテルや温泉、商業施設、イベントホールや会議室等さまざまな機能を持つ複合施設です。
日本最大1,717室(2023年6月現在)の空港直結エアポートホテルをはじめ、天気が良い日は富士山・飛行機を望む空港直結の展望天然温泉や多言語で対応するおもてなしセンター、大型レストランからフードコートまで完備しており、ショッピングゾーンには約60店舗が入っています。
交流施設としては、羽田空港最大となる約2,400㎡のMICE対応のイベントホール・会議室が導入されています。(※)ホールは1,109㎡。
京浜急行空港線・東京モノレール「羽田空港第3ターミナル」駅直結徒歩1分に位置し、羽田と日本各地をダイレクトに繋ぐ全天候型バスターミナルと予約可能な約440台超の駐車場を完備しています。
「羽田空港第3ターミナル」直結の羽田エアポートガーデンの誕生により、多数の雇用が発生し周辺地域や沿線エリアにも住宅需要が拡大するのではないでしょうか。
新線の誕生や羽田エアポートガーデンは、首都圏の交通利便性に大きなインパクトを与えるだけでなく、不動産投資家の視線を首都圏に引き寄せるでしょう。
※羽田エアポートガーデン外観 2022年9月撮影 ※羽田エアポートガーデン空港直結口 2022年7月撮影
※画像:「羽田エアポートライン株式会社 提供 」
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【羽田空港直結複合開発プロジェクト】
地上12階・高さ約49m
用途:ホテル(ラグジュアリーホテル:160室、ハイグレードホテル1,557室)温泉、商業施設、イベントホール、会議室・バンケット、バスターミナル他
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※出典:住友不動産グループ News Release
②-2 有楽町線(豊洲~住吉)の延伸計画、南北線(品川~白金高輪)の延伸計画でアクセス向上
東京メトロ有楽町線は現在「和光市」駅から「新木場」駅まで運行していますが、途中駅の「豊洲」駅から分岐して「住吉」駅までの延伸が予定さており、それに伴い 3 つの新駅建設計画が立てられているようです。
一駅目は【「豊洲」駅と「東陽町」駅の間】、二駅目は【「東陽町」駅と「住吉」駅の間】、三駅目は【東京メトロ東西線「東陽町」駅地下】に新駅ができる計画で、開業目標は2030年代半ばとのことです。※予定は諸条件により今後変更になる可能性があります。
いずれのエリアも住宅地ですので、「新駅」が建設されれば「駅前」の開発も進み、不動産投資のエリアとして注目が集まるのではないでしょうか。
東西の横の路線として、江東区には東西線や都営新宿線などはありますが、縦の南北をつなぐ路線が少なかったため、今後は「湾岸エリア」と「住吉・押上」などとの交通アクセスが向上し、東京東エリアの発展につながると考えられます。
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【有楽町線延伸】
整備区間 :「豊洲」駅~「東陽町」駅~「住吉」駅
※予定は諸条件により今後変更になる可能性があります。
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※出典:国土交通省プレスリリース
東京メトロ南北線では、「白金高輪」駅から「品川」駅方面まで延伸する計画があります。 こちらも有楽町線延伸計画同様、2030年代半ばに開業予定です。※予定は諸条件により今後変更になる可能性があります。
「六本木・赤坂エリアなどの都心部」と「品川駅周辺地区」が直結されることによるアクセス性の向上、さらに JR 東海道本線、JR 京浜東北線、京浜急行線など、各線へのアクセス性の向上が期待できます。
さらに、「品川」駅は東海道新幹線の停車駅であり、将来的には「リニア中央新幹線」の始発駅として計画されています。延伸計画が実現すれば、羽田空港やリニア中央新幹線の結節点となる品川までのアクセス性の向上が期待できます。
また、「白金高輪」駅は南北線の他に都営地下鉄三田線も利用できますので、都心部など広範囲のエリアから「品川」駅へのアクセスが向上すると予想されます。
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【南北線延伸】
整備区間:「品川」駅~「白金高輪」駅
※予定は諸条件により今後変更になる可能性があります。
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※出典:国土交通省プレスリリース
②-3 新横浜線では相鉄線から都心へのアクセスが向上
相鉄線は「都心直通プロジェクト」を実施しており、JR 線との直通線が 2019 年に開業しました。
これにより相鉄線が JR 線と結ばれ、「恵比寿」「渋谷」「新宿」駅などに直通することになり、「新宿」駅にはヨコハマネイビーブルーの相鉄線車両が発着するようになりました。
そして、2023年3月18日に「西谷」駅〜「新横浜」駅を結ぶ「相鉄新横浜線」と、「新横浜」駅〜「日吉」駅を結ぶ「東急新横浜線」が開業しました。
※画像:「東急株式会社 提供」
これにより、相鉄線は東急線との直通運転を開始し、東急東横線「渋谷」駅、東急目黒線「目黒」駅を経由して 都心主要駅へ乗り換えせずにアクセスできるようになりました。
さらに、東京メトロ南北線・副都心線、都営地下鉄三田線、埼玉高速鉄道埼玉スタジアム線、東武東上線までと直通運転が実現され、これにより所要時間短縮や乗換回数が減少し交通利便性・速達性が高まるでしょう。
相鉄・東急新横浜線の開業により、「渋谷」駅や「目黒」駅だけでなく、商業施設の多い「海老名」駅周辺の発展にも繋がると考えられます。
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【相鉄新横浜線・東急新横浜線(相鉄・東急新横浜線)】
相鉄新横浜線:「西谷」駅〜「新横浜」駅
東急新横浜線:「新横浜」駅〜「日吉」駅
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※出典:相鉄グループホームページ、東急電鉄ニュースリリース
③ 「八重洲」駅・「新宿」駅・「渋谷」駅周辺エリアの再開発
八重洲・新宿・渋谷エリアでは、大規模な再開発が計画されており、中には開業間近の複合施設もあります。各エリアの再開発計画について下記で解説していきます。
③-1 歴史のある「八重洲」エリアもさらに発展
※画像:「三井不動産株式会社 提供」
「東京」駅の西側には「丸の内」駅や「大手町」駅などがあり、東京駅前には「丸ビル」や「新丸ビル」「JR タワー」などの高層ビルが連なり、東京の玄関口にふさわしい風景となっています。
「東京」駅の東側の「八重洲」エリアでも再開発が進行し多くの高層ビルが建設されていますが、その内の一つである「東京ミッドタウン八重洲」では、 2022 年 9 月に地下店舗などが先行オープンし、2023 年 3 月 10 日にグランドオープンしました。
東京ミッドタウン八重洲は、八重洲セントラルタワーと八重洲セントラルスクエアの 2 棟の建物で構成されており、延床面積 約 290,000 ㎡(2 棟合計)、地上 45 階、JR「東京」駅と地下直結する大規模複合施設であり、ジャパンブランド店舗が入る商業施設、日本初出店となる「ブルガリ ホテル 東京」、さらにオフィスやビジネス交流施設や小学校、こども園、バスターミナルなど、多彩な要素で構成されています。
新幹線、地下鉄、バスなど多彩なモビリティの結節点であり日本の玄関口といえる街、八重洲に誕生する大注目の大規模複合施設です。
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【東京ミッドタウン八重洲】
八重洲セントラルタワー
地上 45 階 地下 4 階 ペントハウス 2 階 約 240m
用途:事務所、店舗、ホテル、小学校、バスターミナル、駐車場等
八重洲セントラルスクエア
地上 7 階 地下 2 階 ペントハウス 1 階 約 41m
用途:事務所、店舗、子育て支援施設、駐輪場、駐車場、住宅等
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※出典:三井不動産株式会社 ニュースリリース
さらに、「東京」駅日本橋口では、「TOKYO TORCH」プロジェクトが進行しており、日本一の高さを誇る「Torch Tower」が 2027 年度に竣工予定です。※予定は諸条件により今後変更になる可能性があります。
高さ約 390m、地上 63 階の超大型複合ビルで、62 階と屋上に展望施設を設け、低層階には大規模ホール、商業施設が入ります。
Torch Tower 高層部には、大手町・丸の内・有楽町エリアで初めての賃貸レジデンスが入ります。高さ約 300m のフロアに約 50 戸が入り、高層部に導入されるスーパーラグジュアリーホテルとのサービス連携など TOKYO TORCH でしか味わえない特別な住機能を備えるようです。
低層階 3 階から 6 階には、約 2,000 席を備える大規模ホール、地下 1 階から 6 階には、商業施設が導入予定となっており、飲食店やエンターテインメント施設を中心に構成され、さらに銭湯発祥の地ともいわれる常盤橋ゆかりの温浴施設も導入予定となってます。
「Torch Tower」の前には、約 7,000 ㎡の大規模広場「TOKYO TORCH Park」が誕生予定となっており、大型イベントの開催を予定しているようです。
東京・八重洲という立地に、日本の新ランドマークが誕生します。
※画像:「三菱地所株式会社 提供」
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【Torch Tower】
地上 63 階 地下 4 階 約 390m
用途:事業所、ホテル、住宅、ホール、店舗、駐車場など
※予定は諸条件により今後変更になる可能性があります。
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※出典: TOKYO TORCH 公式ホームページ
東京ミッドタウン八重洲と Torch Tower は、立地、ビルの規模、誘致企業など、いずれも世界に誇れるレベルになっているのではないでしょうか。この 2 大ビッグプロジェクトにより、周辺エリアや沿線エリアに多大な雇用・住宅需要が拡大することは容易に想像できます。
③-2 歌舞伎町一丁目地区開発計画(新宿TOKYU MILANO再開発計画)による東急歌舞伎町タワーの開業
※画像:「東急株式会社 提供」
「西武新宿」駅前も大規模な再開発「歌舞伎町一丁目地区開発計画(新宿TOKYU MILANO再開発計画)」が行われ、このエリアも大きく進化しています。
「歌舞伎町一丁目地区開発計画(新宿TOKYU MILANO再開発計画)」によって整備された東急歌舞伎町タワーは、国内最大級※ のホテルや映画館・劇場・ライブホールなどのエンターテインメント施設から成る地上48階・地下5階・塔屋1階、約225m の超高層複合施設です。 2023年4月14日に開業しています。(ホテルは5月19日開業)
※高さ 200m 以上で、ホテルとエンタメ施設(映画館、劇場、ライブホールなど)を含む複合施設における日本国内主要観光都市調査調査期間:2022 年 3 月(㈱未来トレンド研究機構調べ)
この再開発計画では、複合施設の建設だけではなく、空港アクセスバスの乗降場整備や、西武新宿駅前通りのリニューアルなどを実施するとともに、隣接するシネシティ広場を中心とした公共空間と本施設が一体となるように整備することで、まちづくりへの貢献と地域活性化を目指しています。
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【東急歌舞伎町タワー】
地上 48 階 地下 5 階 塔屋 1 階 約 225m
用途:ホテル、劇場、映画館、店舗、駐車場など
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※出典:東急株式会社・株式会社東急レクリエーション 連名ニュースリリース
これだけ大規模なランドマークの誕生により、雇用拡大はもちろん周辺・沿線エリアでの住宅需要拡大が期待できるのではないでしょうか。
③-3 100年に一度の再開発で進化を続ける「渋谷スクランブルスクエア」
渋谷スクランブルスクエア SHIBUYA SKY 屋上展望空間「SKY STAGE」と渋谷スクランブル交差点 渋谷スクランブルスクエア フロア構成図
※画像:「渋谷スクランブルスクエア 提供」 ※画像:「渋谷スクランブルスクエア 提供」
渋谷スクランブルスクエア 空撮 渋谷スクランブルスクエア(原宿方面よりのぞむ)
※画像:「渋谷駅街区共同ビル事業者 提供」 ※画像:「渋谷駅街区共同ビル事業者 提供」
渋谷で 100 年に一度と言われる再開発が進行しています。地上 47 階地下 7 階の大規模複合施設「渋谷スクランブルスクエア第Ⅰ期(東棟)」が 2019 年 11 月 1 日に開業しておりますが、今後は「渋谷スクランブルスクエア第Ⅱ期(中央棟・西棟)」が 2027 年度ごろに開業される予定です。※予定は諸条件により今後変更になる可能性があります。
三棟合わせ、渋谷駅周辺では最大級となる貸床⾯積約 73,000 ㎡のオフィス、さらに営業⾯積約 70,000 ㎡の商業施設を設け、国内だけでなくインバウンド需要も取り込める大規模複合施設を目指しています。
さらに、「渋⾕駅街区⼟地区画整理事業」および「鉄道改良事業」と相互に連携し、歩⾏者の利便性向上、防災機能の強化により、歩⾏者の利便性を高め安全で快適な街を実現します。
渋谷のシンボルとも呼べる渋谷スクランブルスクエアが、さらに進化を遂げます。
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【渋谷スクランブルスクエア】
東棟
地上 47 階・地下 7 階・高さ約 230m
用途:事務所、店舗、展望施設、駐車場等
中央棟
地上 10 階・地下 2 階・高さ約 61m
西棟
地上 13 階・地下 5 階・高さ約 76m
※予定は諸条件により今後変更になる可能性があります。
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※出典:渋谷駅周辺開発FACTBOOK(東急株式会社・東急不動産株式会社作成)
新線・新駅・再開発が不動産投資に与える影響
「高輪ゲートウェイ」駅、「虎ノ門ヒルズ」駅などは、新駅と地域再開発が一体となったプロジェクトで、これにより都心の新たなオフィス街が誕生します。
当該エリアの地価や不動産価格が上昇するだけでなく、そのエリアに接続する沿線上の住宅需要も増加し、極めて広範囲の不動産の需要が増加する事も予想されます。
例えば日比谷線の「虎ノ門ヒルズ」駅周辺の就業人口が増加すれば、日比谷線だけでなく直通運転をしている東武伊勢崎線(東武スカイツリーライン)沿線の住宅の需要が増加する可能性もあります。
このように都心部の再開発は極めて広範囲の住宅需要を生み出すと考えられます。
また「渋谷エリアの再開発と相鉄新横浜線・東急新横浜線」、「新宿・東京エリアと羽田空港アクセス線」、「品川・高輪ゲートウェイエリアの再開発と南北線延伸・リニア中央新幹線」など、再開発と新線の相乗効果によって街のポテンシャルがますます向上する事も期待されます。
ここでご紹介したエリア以外にも、東京には再開発が数多く進行しています。発展著しい東京都及び近郊では不動産投資に適したエリアが多くありますので、こうした将来性を視野に入れてエリアを選定してみてはいかがでしょうか。
まとめ
先述のとおり、都心部の再開発は広範囲の住宅需要を生み出す可能性があります。
投資用不動産で物件選びをする際は、新線・新駅・再開発エリア周辺だけでなく、沿線上のエリアにも注目することが大切です。
国土交通省や東京都などの認可が下りていて、開業予定が決まっているエリアについては既に情報収集や購入検討などで動きを見せている不動産投資家の方もいらっしゃると思います。
ただし、国土交通省などの認可が降りていない場合、新線・新駅の計画は確定していません。確かな情報を押さえるためにも信頼のおける不動産投資会社や不動産投資コンサルタントからの情報・意見を取り入れる方が良いでしょう。
スピード感を持って確度の高い情報を仕入れ、今後の展開を予測して計画を立てることが成功への重要なステップだと考えます。
著者紹介
野中 清志(のなか きよし)
株式会社オフィス野中 代表取締役 住宅コンサルタント
マンションデベロッパーを経て、2003年に株式会社オフィス野中を設立。
首都圏・関西および全国でマンション購入に関する講演多数。内容は居住用から資産運用向けセミナーなど、年間100本近く講演。
最近の主な著書・連載等
「売れる」「貸せる」マンション購入法 週刊住宅新聞社
「ワンルームマンション投資法」週刊住宅新聞社
「お金」見直し応援隊 日経BPセーフティジャパン(Web) 他多数
テレビ出演等
TOKYO MX TV他「ビジネス最前線 不動産による資産活用の今 」(2016年3月)
BS12〔TwellV(トゥウェルビ)〕「マンション投資 成功へのセオリー」(2014年12月)
「海外投資家も注目する東京の不動産」(2013年11月)
他ACT ON TV 等多数
※提出内容は 2023 年 6 月現在のものです。