- 不動産投資
不動産投資をするなら中古と新築のどっち?物件の複数買いはアリ?

「不動産投資は物件選びが9割」と言われるほど、投資物件に対する目利きは重要です。
その目利きの際に不動産投資の初心者が特に迷うのは、「新築物件と中古物件、どっちがいいの?」という点です。
そこでこのコラムでは、費用対効果やリスクの面から新築物件と中古物件のどちらがお得なのか、また、不動産投資の初心者でも複数物件を所有し、運営ができるのかについて考えていきます。
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中古物件はイニシャルコストが低く、ランニングコストが高い
初心者が不動産投資の第一歩を踏み出すときに悩みがちなのが、「新築物件と中古物件はどっちを選べばいいの?」ということ。
地域性や投資戦略、銀行から借り入れできる額などにもよるものの、ここではそれぞれのメリット・デメリットを見てみましょう。
まず、中古物件の最大のメリットとして、「購入費用が安い」という点が挙げられます。新築マンションに比べて、中古マンションは7~8割程度の価格で購入できる物件が多いのが魅力。入居者がすぐにでも見つかれば、それだけ効率よく運用できるので、利回りが高くなります。
確かに、中古マンションは購入費用という「イニシャルコスト」は低く抑えられるけれど、その分、運用に関する「ランニングコスト」が高くなってしまいます。
なぜなら、中古の物件は購入した段階から建物が老朽しているので、建物や室内の設備に不具合が生じている可能性が高いからです。購入金額は抑えられても、修繕費用の支出がかさむ恐れがあります。
中古物件は老朽化対策や修繕積立金など、出費が多い
また、中古マンションを安く手に入れたとしても、入居者の目に魅力的に映るようにするためには、室内や水回りなどの大幅なリフォームも必要になるかもしれません。
中古マンションは設備機器が古いタイプが多いため、家賃を高めに設定したければ、最新設備に取り替える必要があります。
それに、マンションオーナーに課される修繕積立金や管理費は、古い物件ほど高くなる傾向があります。修繕積立金の額は、築年数に応じて変更される可能性があるので、当初想定していた利回りに狂いが生じるかもしれません。
新築物件の不動産投資には、多くのメリットがある
一方の新築物件は、イニシャルコストが高い反面、新築ということで物件の評価は高くなります。
中古であっても新築であっても、物件を担保にしてローンを組み、銀行から融資を受ける方がほとんどでしょう。新築物件の場合、購入金額は多くなるものの、物件そのものの価値が高いので、銀行からの評価も高く、ローンが通りやすくなります。
有利な条件でローンが組めるということは、最初に用意すべき手元資金を少なくできるということでもあります。
また、新築物件で人気のエリア、交通の便がよいエリアであれば、少し家賃を高めに設定しても入居者は集まりやすくなります。
最新の設備を備え、現代人のライフスタイルに合わせた設計になっている新築物件は、入居者に長く住んでもらえる可能性が高いでしょう。
入居者が集まりやすく、長く住んでもらえるということは、それだけ空室リスクが低くなり、結果として利回りを上げることが可能です。
しかも、新築物件の場合、建築がしっかりしていれば、当面の修繕費やリフォーム代といったランニングコストを抑えることができます。また、修繕積立金や管理費も低く抑えられるでしょう。
「サラリーマンオーナー」にこそ、新築物件がマッチする
このように、新築物件には購入費用が高い一方で、長期的に物件を運営していくための安定感があると言えます。もちろん、投資戦略の1つとして築年数の古いアパートを安く購入し、高い利回りで運営していくという方法もあります。
さらに、大家さんのなかにはリフォームや修繕、物件の管理まで自分で行うことで、コストを抑えているという方もいます。
しかし、不動産投資の初心者や、本業を持つサラリーマンオーナーには、なかなかハードルが高いのも事実です。
不動産投資の初心者でも、複数物件を所有することは可能?
次に、物件の所有数について見ていきましょう。不動産投資の初心者が一気に複数物件の運営に乗り出すとなると、リスクが高いと感じるかもしれません。
しかし実際のところは、ローンの借り入れさえできればハードルはそれほど高くはありません。
1戸あたりの支出はそれほど高額ではないため、ボーナスをローンの繰り上げ返済に充てるなど、上手に組み合わせることができれば、それだけ返済期間が短くなります。
また、早期に複数物件の家賃収入を得ることによって、手持ち資金を増やすことが可能です。
そして、複数の物件を所有しておくのは、火事や自然災害、人的な事故リスクを抑えてリスクを分散させることにもつながります。
不動産投資の効率性を求めるなら、初心者でも複数物件の所有を検討してみる価値はあります。
まとめ
【この記事のポイント】
- 中古物件は「イニシャルコスト=購入費用」が安いが、「ランニングコスト=運用費用」が高くなる
- 新築物件はイニシャルコストが高いが、ローンが通りやすい、入居者は集まりやすい、空室リスクが低いといったメリットがある
- 不動産投資の初心者でも、複数物件の所有・運営は可能
中古物件と新築物件、それぞれにメリット・デメリットは存在します。
しかし、ローンの審査が通りやすく、思いどおりに入居者が見つかり、収益を生む可能性が高い点では、新築物件のほうが有利と言えるでしょう。さらにローンを組むことで、不動産投資を始めて早い段階から物件数を増やすことも可能です。
物件数が増えても、繰り上げ返済を組み合わせればローンの返済年数を短縮できるので、完済後は保有した物件分の家賃収入を得られます。
複数物件からの安定した家賃収入を目指す不動産投資戦略の第一歩として、新築物件の選択をおすすめします。
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